アンダー・ザ・グレイ・バナー
ドラゴンランドの5thアルバム。
2006年以来の久々の新譜。
メンバー達はAmarantheをはじめ、数々のプロジェクトに参加していた。
前作からシンフォニックメタル色が強くなった印象で今作も路線は変わらない。
北欧メロスピ屈指のクオリティの高さを武器に、
壮厳なシンフォニックサウンドをバックに激しく疾走する様はドラマチックで圧巻。
土着的な笛やバイオリンの音色はファンタジーな世界観をより魅力的にしてくれる。
6曲目の「The Black Mare」はRhapsodyの名曲「Emerald Sword」を彷彿させるような
壮大なキラーチェーンでDragonland屈指の名曲。
初期のようなキラキラなクサメタルではなくなってしまったが、
濃密なエピックメタルとしての完成度はさすがである。
スターフォール
あちらこちらで、ヴォーカルの力量の低さを指摘されてるのを見たけど、
このアルバムを聴いた時「いうほど悪くないぞ」と感じた。曲の構成も
自分好みで好感を持った。で、1st,2ndと買って聴いてみると・・・。
まず耳についたのが、不安定なヴォーカル。部屋で他事をしながら
聴いていると問題ないけれど、車の中で聴いていると、ロングトーン
なんかでも(あ~~喉にきて不安定になってる)と感じたり、音の粒が
強かったり弱かったりして気になる。ライブの時、歌いきれるんだろうか?と
心配になってみたりする。けれど、ヴォーカルに専念している3rdでは
その不安定さがあまり見られず、反対に表現力は増してるように思う。
あるいは疾走チューンがこのヴォーカルには合っていなかったのかな?
とも思ったり。3rdは音もよくクリアで迫力がある。ミドルの曲で
落とすところは落とすという曲構成がその迫力に拍車をかけてこのアルバム
はかなり自分好み。
でも、1st,2ndも聴くたびに(不安定な声量にも慣れて)じわりじわりと
良くなっていく気配あり。
アストロノミー
スウェディッシュ・パワーメタルバンドDragonlandの4th。
プロデュースはスウェーデンメタルバンドでお馴染み、Frederik Nordstrom。
カヴァーイラストは、dark tranquillityのギタリスト兼カヴァーアーティストのNiklas Sundin。
今作はミドルテンポ中心で、疾走物のパワーメタルが好きな人には微妙な作品かもしれません。
しかし、ミドルテンポでのうねる様なヘヴィなギターと、
スペイシーなアレンジ、妖美な女性ヴォーカルが非常に良い。
Frederik Nordstromがプロデュースしているおかげもあるかもしれませんが、
ギターだけ聴いていれば、soilwork系統のメロディックデスメタルのような曲もあります。
なお今回の日本盤ボーナストラックのカヴァー曲は
TNTの「Intuition」。
ラプソディなどの疾走するパワーメタルが好きな方よりも、
Labyrinthの「Freeman」のような、ヘヴィなリフ重視のパワーメタルが好きな人に
お薦めしたい1枚。