ハドソン・ホーク コレクターズ・エディション [DVD]
この映画、アメリカ本国で、その年のワースト作に贈られるラジー賞を総ナメしている(笑)。確かに、キャラが強烈な登場人物たちが跋扈する、アクションなのかコメディなのか判読不能な、余りに過剰なコミック的なタッチに、これでもかとばかり詰込まれたギャグの数々、まるで作り手たちが身内だけで悪ノリして撮りあげてしまった様なオフ・ビートな展開は、公開時、多くの戸惑いと反感を買ったんだろうなと思う。でも、不思議と、否、だからこそ、一部の趣味人たちの間では、一種カルト的な魅力を放っている作品(笑)。私が気にいっているのは、ブルース・ウイルス&ダニー・アイエロのコンビが、“ヤマ”を遂行するまでの時間を、ミュージックの演奏時間に喩えて推測、選曲し、それを歌いながら実行してしまうという奇天烈ながらシャレた感覚。どう見ても弾まないミス・キャストながら、コミカルな演技を続けるアンディ・マクダウェル(彼女のイルカの鳴きまね!)もある意味凄い(笑)。さすがは、「へザーズ ベロニカの熱い日々」(乞う、DVD化!)というシニカルなブラック・コメディを手掛けたマイケル・レーマン&ダニエル・ウォーターズ・コンビだけの事はある。
ハドソン・ホーク [DVD]
アクション・コメディーと称される本作ですが
私は「ギャグマンガの実写版」のような印象を受けました。
とにかく本筋と異なる部分に対する力の入れよう(いきなり歌い出すところなど)は
半端ではありません。
ストーリーなど忘れて、悪のりの部分を満喫することこそが
本作の味わい方ではないでしょうか?