しおんの王
対局などには向きませんが、
ストーリーモード、次の一手?問題などで有段者コースがあるので、
それをうんうん唸りながら解いていくことができるので、
買って損はないとおもいます。
不満点はスキップモードがないことですね。
1回クリアすればもうプレイしない?からなくてもいいという考えでしょうか。
しおんの王(8) <完> (アフタヌーンKC)
本格将棋サスペンスと銘打たれ、アニメ化もされた『しおんの王』最終巻。
アニメもなかなかのものを魅せてくれましたが、やはり原作はレベルや桁違いどころではなく次元が違う。
超大作と呼ぶにふさわしい渾身の充実ぶりです。
あらすじ:
ついに名人との決勝戦にまで辿り着いた紫音。
そして紫音の両親を殺し、一美を死へと追いやった犯人が名人─羽仁真─であるという確信の下、真相へと迫る悟。
すべての始まりは将棋だった。
ならば、終わりもまた将棋によってもたらされるべき。
全ての点と線がいま、この一局に集束する。
といったわけで、件の棋戦の決勝ですべてが判明し、また紫音が勝利して物語が終わるという流れは先に完結を迎えたアニメと同じ流れです。
そういった意味ではアニメは原作を先取りしただけであり、オリジナルの道を進んでいたわけではないという事に。
ならば結末も見えた漫画を読んでどうするか、というのも尤もな話ですが、アニメにはない物語の流れ、細かな描写、段階を踏んで明かされていく真相などなど作りの丁寧さが比べ物になりません。
「あんなもんじゃない。俺は…俺はもっとやれる。もっとやれるんだ!本当の俺を、本気の俺を見ろ!」
と、言葉にするならこんな感じ(笑)。
(特にしおんが声を取り戻すきっかけの違いは見逃せません。アニメでは真への怒りから声を取り戻したのですが、原作では…。)
本当にすばらしく充実したまさに集大成といえる最終巻でした。
ただの読者なのに作品に引き込まれ登場人物の一員になったかのように感極まることまでありました。
やはり最初から結末までの道筋が出来上がっている作品というのは完成度の高さが抜きん出ていますね。
1巻から7巻のすべてがこの8巻のためだけに用意されていたといって過言ではありません。
帯の煽り文にもありますが、必読モノです。
正直に言って筆舌に尽くし難いものがあり、拙い文章では作品の魅力の半分も伝えられません。
今から書店に走って全巻揃えることをお奨めします。
アニメ「しおんの王」 オリジナルサウンドトラック
山下康介さんの曲を聴くのは初めてだったのですが、良く出来てます。
全体的に静かなトーンで構成されているのですが、アニメがサスペンスものであるので、緊張感のある曲、激しい曲などもあります。
割合としては静8:動2といった割合です。
なかでも、「「Destiny」 〜シンフォニックバージョン〜」という曲が素晴らしく、
聞き応えがあるので、おススメです。ぜひ。
しおんの王 1 [DVD]
主人公が基本的に喋らないアニメなので、いわゆる「トーキー技術」が必要になります。
チャップリン映画が代表的なトーキー作品になる訳でして、そのチャップリンも言ってるのですが、
最も重要視するべきポイントは表情なんですよ。
そういう事から表情を中心に視聴した訳ですが、顔の表情に実に表現豊かで良い。
主人公、紫音はメモ帳に文字で語っている様に見えますが根本は、その顔の表情で語っている。
私にはその様に見えました。
また、登場キャラ全員の表情が実に千差万別。尚且つ、音響、BGMの使い方が抜群でその場面の
情感、情景に合う物を確実に流す。
アニメ表現技法としては実にレベルが高い
と、本来なら大絶賛して締めたいのですが・・・最高評価する訳にはいかない。
理由として、この作品は「将棋アニメ」である事。
第1話でいきなり二歩をやらかしたのを筆頭に、将棋の魅力を損なう描写が多少見受けられる。
「メインは紫音の心理描写ですから。」
と、擁護する事もできるんですが・・・そういう擁護をすると、
「じゃあ、将棋である必要ないじゃん」
って事になっちゃうんです。
そういう事を差し引きで考えると、星を一つ減らして星4つにするのが妥当な評価になるだろうと
考えられます。