フロム・ア・クラシカル・ポジション [DVD]
このDVDでは、貴重なフォーサイス自身のダンスがじっくり見れます。かなりの年齢な筈にもかかわらず、若いダンサーにけして劣っていません。また創作の現場をじっくりとらえていて、以前VHSで発売されていた別作品よりも、見ごたえがあります。フォーサイスの作品は、DVDになってないものが多いので、これは本当に楽しめる内容でした。
アヴェンジャー〈上〉 (角川文庫)
久々に読んだフォーサイスでした。様々な人物の思惑が交差する小説です。
善意でボスニアにボランティアに行った孫を惨殺された財界の大物エドモンド、最愛の一人娘を誘拐され殺された主人公デクスター。大切なものを失った2人。このエドモンドが”アヴェンジャー”ことデクスターに孫を殺したセルビア人のギャングを探し出してほしいと依頼するところからストーリーは始まります。
また、”正義”をすべての基準に物事を決断するFBI副長官と、大きな敵を倒すためなら瑣末な敵はたとえ悪人でも生かしておこうとする清濁併せ呑むCIA所属のデヴロー、そのターゲットはあのオサマ・ビン・ラーデン。
また、男の友情もこの小説の重要なテーマであり、2つの友情が描かれています。ひとつは、エドモンドと二次大戦中に知り合ったルーカス上院議員、そしてもうひとつはベトナム戦争を共に闘ったデクスターとその上官。ここには複線が隠されていて、「そういうことだったのか」と思わずつぶやいてしまうラストのちょっとした感動シーンに繋がっていきます。
話の基礎となる世界情勢が詳細に説明されています。自分が特別興味を持っていない地域のニュースはつい見過ごしてしまいがちですが、この本はおもしろいという以前に大変勉強になりました。特に旧ユーゴスラビア内戦の実態とベトナム戦争の実情は真に迫っていて、そんなことがあったのか、そうだったのかと何度もうなずきながら読みました。アフガニスタンのドスタム将軍がタジク系だとかちょっとした間違いはありますが(本当はウズベク系)概ね知識と描写は正確でさすがフォーサイスとうならされます。
ただ、どちらかといえば世界情勢の説明の間にストーリーが展開するという感じが強く、ここで退屈してしまう人もいるかもしれません。
また、ここに描かれているように「アメリカが世界から、特にイスラム系から反感を買っているのは、貧困や苦しみ、またはアメリカの傲慢さのせいではなく、豊かなアメリカに対する嫉妬や憎しみ」だというのがもしフォーサイス自身の意見なら、それはちょっとどうかなあと思わないでもありません。
そういうことはとりあえず置いても、大変すぐれた小説だと思います。いろんな時代と様々な人物のエピソードが平行して進み、最後に近づくに従ってそれらが一点にあわさっていきます。最後、主人公の”アヴェンジャー”ことデクスターがほとんど不可能と思われるような条件の下でセルビア人ジリチを追い詰めていく様子は手に汗握らせます。1938年生まれだというから、現在74歳のフォーサイス、これからもすぐれた小説を発表していってもらいたいものです。
このDVDでは、貴重なフォーサイス自身のダンスがじっくり見れます。かなりの年齢な筈にもかかわらず、若いダンサーにけして劣っていません。また創作の現場をじっくりとらえていて、以前VHSで発売されていた別作品よりも、見ごたえがあります。フォーサイスの作品は、DVDになってないものが多いので、これは本当に楽しめる内容でした。
OLYMPUS マイクロ一眼 PEN E-PL1レンズキット ホワイト E-PL1 LKIT WHT
ずっとGRを使っていましたが、評判のよさからPL1を選択。
標準レンズですといまいち普通すぎる画像でしたが、ルミックスのパンケーキレンズと
あわせると、最高の出来となります。(普通な被写体が、特別な被写体になります。)
この組み合わせ、お勧めいたします。
The Cobra
米国のコカイン撲滅ミッションなのに無理やり英国びいきを入れ込んでいるのは御愛嬌。楽しめる本。締めくくりは雑?で著者の老いのせいかなあ。
なお、米国の公務員の給与表でGS-15が最低のランクとあるがこれはおそらく間違い(GS-15は普通公務員の給与表では最高位)。