新・絶望に効く薬
前作の掲載紙による廃刊から惜しくも完結となった本作が、掲載紙を移行して新たに再開した事は前作を愛読していた自分にとっても待望の作品である。
・ 「全ての一瞬が宝物で未来をつくるものだから“貪欲”であれ!」――オタク的世界と現実世界をつなげた革命的アイドル・中川翔子(歌手・マルチタレント)
・ 「人生は不純に生きないといかんね」――日本最大のエロ不死鳥であるSM界の巨星・団鬼六(作家)
・ 「恥かけ、汗かけ、涙しろ!」――不死鳥のエンターテイナー・ルー大柴(タレント)
・ 「私の人生は変身 変身 変心です。『心の変身』です!!」――炎の男!生ける侍!・藤岡弘、(俳優)
・ 「心の病は体で治せ!体の病は心で治せ!」――生ける伝説のナパーム野郎・電撃ネットワーク(過激パフォーマンス集団)
・ 「『才能』っていうのは…親が心配するようなことにあるかもしれない」――映画字幕に生きる伝説女帝・戸田奈津子(映画字幕翻訳者)
・ 「いいオヤジ見つけたら友達になってねフォースをもらう。これが俺の“オヤジ狩り”っつってね」――たけし軍団の叩き上げ!・玉袋筋太郎(お笑い芸人)
『絶望に効くクスリ』が完結してからこの度新作として復活したのは嬉しいですが、正直その内容にはがっかりしました。
掲載紙が写真週刊誌『FLASH』の2頁で毎回連載しているのは存じていましたが、単行本化にあたりコマわりを拡大させながら頁を水増ししているような、いわば、以前のような密度のある濃い作品ではないスカスカの内容のように思われました(コマワリの間にも余白がたくさんあるし…)。
山田玲司先生もお忙しいのは分かりますが、仮にも作中で漫画の神様・手塚治虫氏を敬愛し、崇拝している方がこのような形で編集した単行本を刊行するのはいかがなものかと思われます。
手塚先生は自作が単行本化される度に作品のクオリティーを尊重するために加筆修正をされていたと聞きますが、山田先生もそういうところを見習って単行本にするにあたっては旧誌で連載していたころの10頁ないし、20頁に戻して加筆修正した内容を世に送り出してこそ初めて手塚先生を敬愛しているといえるのではないでしょうか(この分野の先輩である小林よしのり氏も連載の傍ら、書き下ろしの作品も発表されているワケですし)。
少なくとも読者が見たいのはそういうところだと思います。
美大受験戦記 アリエネ 1 (ビッグ コミックス)
山田玲二はこういう感じの恋愛物を書くのうまいと思いますね。
絶薬はわけわからん思想の垂れ流しでしたけど、こっちは
Bバージンっぽいノリと勢いがあって面白いです。
あとは作者の主義主張が消費税分ぐらいに抑えられて、残りが
すべてエンターテイメントに向かってくれればいい漫画に
なるんじゃないでしょうか?
非属の才能 (光文社新書)
冒頭の五つが全てあてはまり、”おめでとうございます”との言葉を贈られて読み始めました。
内容は異論があるものの、大変面白く読めました。一般論ではなく、あくまで著者の人生論だとの
スタンスで読めば、極端な内容を含んでいても共感できるのではないでしょうか。
非属も、群れて生きるのも生存競争を生き抜く手段であり、非属の道を選択するしないは個人の自由で
あると思いますので、多様な生き方をお互いに認めようという提案はごもっともなことだと思います。
ただし非属者の生き方は、リスクを伴う生き方です。
サバイブできる能力と理解者なしでは上手く生きていけないのが現実であり、主張は分かるが、安易に
みんなに勧めていいのかは疑問に思いました