リスボンへの夜行列車
なぜか気になる本だったので読んでみることにした。
哲学小説という聞きなれない分野、聞いたこともない作家、
アメリカやイギリスというなじみのある国のお話でもない。
でも、なぜかひかれて読み始めた。
グレゴリウスがあるできごとにより今までの生活をすて
自分の街、仕事、住まいを後にする。
そこが強調されて紹介されているが、それは物語の始まりの始まり。
アマデウ・プラドの本に出会い、それは母国語でもないのに苦労して読み進む。
その文章が太字で表示されながら、グレゴリウスとともに読んでいく感じ。
哲学小説といわれるのは、この文章があるからだろうか。
深く理解しようとすると、そこで挫折するのではないかと、適当に
読んでいく。よくわかる文もあり、納得して、うなづきながら読める文もある。
プラドをめぐる人々が興味深い。
それを追いながら、グレゴリウスも変化していくのが
飽きさせない。
ひきつけられるストーリーだ。
読後、何か、課題を終えたような達成感を味わえた。
おもしろかった。
敬遠せずに読み始めたら、夜行列車に身をおくように
導いていってもらえるような気がする。
リスボン~ベスト・オブ・マリオネット~
日本で数少ないポルトガルギター奏者:湯浅隆とマンドリン奏者:吉田剛士のデュオ(曲によってギター、マンドリュートなども使用)のベスト盤で、ガバー曲も数曲ありますが大半は2人のどちらかの作のオリジナルであり、マリオネット入門用としては良いでしょう。
マリオネットの音楽は「郷愁」を誘うとよくいわれますが、それは多分に楽器の音のせいではないでしょうか。明るい曲もあるのですがどこか懐かしく寂し気な印象を与える曲が多いです。以前はご本人たちは「ゴンチチを暗くしたような…」と冗談ぽく表現していました(他のアルバムのライナー参照)。
このアルバムはとっつきにくい「暗め」な曲から耳当りの良い「明るめ」な曲まで幅広く収録されていますが、何度も聞くうちに最初の印象とはガラリと違った奥深い面が見えてきます。
決して「イージー」に聴き流せないマリオネット独特の世界ははまると深いです。このアルバムが気に入れば他のも全て揃えたくなるはずです。
このアルバムはライブ演奏率の低い曲も多いですからライブの雰囲気を感じたい人は「ライブ・イン・サンボア」の方が向いているでしょう。
アインダ~リスボン・ストーリー 映画「リスボン物語」サウンドトラック
ポルトガルと言えばファド、ファドと言えばアマリア・ロドリゲスが有名だが、よく知らないし、好きな方ではない(唯一 Alfred Marceneiro だけは例外なのだが)。また、伝統音楽の範疇だろう。最近のポルトガルものを知りたかったので、手始めに話題に上ることが多いこのグループのものを入手してみた。
ベースとなる旋律はファドのようだが、少なくとも伝統的ファドの様な感じはまったくしない。楽器はアコーディオンとギターなどのアコーティックが主体であり、キーボードは主に背景音を担当する。ドラムスは無い。
絶え間なく織り重なる伴奏にのせて テレーザ・サルゲイロ ( Teresa Salgueiro )がしっとりと透き通る様な声で歌い上げる。ゆったりと流れる様な独特のサウンドが特徴だ。タンゴの様なテンポが感じられるものも何曲かある。それでも、ビートの利いたロックの様なサウンドとは対極にあると言えよう。特にアコーディオンはこのサウンドに大きく寄与している。
テレーザの声はとても美しく、郷愁と哀愁と侘び寂びがごっちゃになった様な言葉では言い尽くせない、独特の感情が感じられる。これを聴いて心を打たれない人は居ないのではとすら思える。
特に Ainda と Milagre ~ Viagens Interditas は感動的だ。
今まで味わったことが無い感覚を得た。
ヤマザキマリのリスボン日記 テルマエは一日にして成らず
イタリアからの姑来襲や近所の住民が立てる騒音など、リスボンでの慌ただしい日常に奮闘する作者の姿がおもしろい。仕事の合間にYouTubeやネットオークションに逃避してしまう姿には、クスクスと笑いながらも共感してしまいます。日本の食べ物が恋しいあまり、現地の食材を使って独自に作ってしまうなどの食べ物ネタもいいです。
要所要所で作者の古代ローマオタクっぷりが垣間見えて、テルマエ読者としてはにやにやしてしまいますが、テルマエを読んでいなくても十分楽しめます!
りすぼん
リスってかわいいとは思っていましたが、
まさか、
こんなにかわいいなんて!!
ミミカケ君や斎藤さん、いっぽん君…。
信じられないかわいさに、
癒されまくります。
著者の視点が、
とても素朴で、文章も面白くて笑えます。
もう、
リスにめろめろ。
これは、
何度でも読み返したい写真集ですね〜!