THE FIRST QUESTION AWARD
思い出のアルバムです。
当時、流行していた小室ファミリーなどの大衆音楽に目を背け、僕はただ一人でこのアルバムを何回も何回も繰り返し聞いていました。
やっぱりこの頃のコーネリアスや小沢くんには特別な格好よさがあると思います。唯一無比の、分かる人にしか分からないけど、たしかに圧倒的で神がかったクオリティを有していたと思うのです。
お洒落カッコイイの最高峰の小山田くんに栄光あれ!
Sensuous
5年振り、ますます寡作に拍車の掛かる元渋谷系のプリンス。
今作の特色は、キャリア中初めて、「前作の延長線」に有る作品となったという点か。
まずそこに驚いた。
これまでを振り返ると、
とにかく真っ当なポップミュージック=1枚目
情報を詰め込めるだけ詰め込んだカオス=2枚目
そこからポップにまとめた=3枚目
更にそぎ落としてひたすらシンプルになった=4枚目
というのがこれまでの流れとすれば、
今回は極限まで引き算を続けたといった感じ。
目指す場所についに辿り着いた感じ。
音の一つ一つがまるでガラス工芸品のように選び抜かれ、磨き上げられている。
明らかに、彼にとって一つの時代の終わりとなるだろう。
今後またガラリと方向性を変えるのではないかと思う。
果たして彼に新たな地平へと進む力は残されているのか。
気になるのは、小沢某といつの間にかやっている事がどんどんリンクしてきている事。
もしかしたら、、、なんて思ったり。
EUS [VHS]
いわゆるライヴ・ビデオものの概念をことごとく打ち破った問題作。ヨーロッパとアメリカのツアーの模様やオフ・ショット等を繋いだり、ループさせたり、ミックスすることによって作り上げたリミックス盤ならぬリミックス映像作品である。とにかく全編これでもか、これでもかと特殊効果やサイケデリックな色彩感溢れる映像の連続で、一時期流行したドラッグビデオを彷彿とさせる作りである。その過激さ、ハチャメチャさは新作DVD「Five point one」以上のものがある。ファンタズマに溢れていたサンプリング感覚を映像で再現したような趣。いまのところライヴでしかきけない「Ball in kick off」や「E」が正式に収められている唯一の作品でもあるので、まだ未聴の方は絶対必見。とりわけラストの「E」~「Ape shall never kill ape」の圧倒的な高揚感は凄まじい。ボアダムズの「Super seeee!」が好きな方は無条件に気に入る事間違いなし!ちなみにラストにもこれまた彼らしいヘンテコな仕掛けがあるので、最後まで見てみることをオススメします。傑作。
コーネリアス - Five Point One [DVD]
うわーいっ!この作品集を手に入れることが出来るなんて、夢のようです。
東京都写真美術館で行われたアート展『MUSIC VIDEO : A Vehicle for New Sensitivity』では『I Hate Hate』『DROP』『TONE TWILIGHT ZONE』
を初めて観ました。中でも『DROP』はCornelius作品専用のスクリーンと5.1チャンネルのサウンドシステムで展示されており、その音と映像それぞれの作品性の高さに衝撃を受けました。また現在、ラフォーレミュージアム原宿にて行われたアート展『do hope for the future』では、この作品集のほぼ全曲を専用のブース内(コンテナ状)に設置された上記と同様、最高のヴィデオ&サウンドシステムを使用し、発表しており、再びこれらの作品性の高さと、アーティストのユーモアのセンスには驚かされてしまいました。
音と映像それぞれが独立して美しく、かつ、それらの融合が、ここまで完成された作品を、ボク個人的には、今までに出会った事がありません。これらは決してプロモーションヴィデオなどではないです。これらは完全にアート作品と言えるでしょう。もう一度だけでもいいから、これらの音と映像に包まれたいと思っていたので、まさか、これらを自宅で楽しめることが出来るなんて、嬉しくてたまりません。2チャンネルのステレオスピーカだけでは、残念ながら、これらの作品の良さを完全には再現できないので、できれば、4チャンネル以上の、なるべく良いサウンドシステムで楽しみたいですね!
コーネリアス―たってあるいた わにの はなし
誰でも、はじめては勇気がいるもの。 はじめてたって歩いたわには、他の仲間から相手にしてもらえません。たってあるけばいろいろなものが見えるのに・・。 でも、コーネリアスはチャレンジをつづけ、自分が信じた道をすすんでゆきます。
他の人の目を気にしていてもどうにもならない。結果はあとからついてくる。そんな勇気をあたえてくれる1冊です。子供にも、大人にも。