旗本退屈男 (1982年) (春陽文庫)
※カバーの紹介文の転載です。
時は江戸の泰平がいま絶頂という元禄の中ごろ、場所は色里吉原仲之町、時刻は瓢客さまよう春の宵は五ツ(八時)前、ときならぬ野暮な騒ぎに割って入ったのが、本所長割下水に屋敷を構える直参旗本、無役ながら千二百石、剣の奥義は篠崎竹斎の諸羽流正眼崩し、額に三寸余りの三日月形の刀痕はご存じ"旗本退屈男"の異名をもつ早乙女主水之介(さおとめもんどのすけ)であった!
妹菊路の恋人が突如行方不明と聞かされ、久しぶりに退屈の虫が鳴きだした!(第一話)
"余が承知しても、この眉間の三日月が承知せんわ"とばかり、庶民の味方として大剣劇を展開するスーパー・ヒーロー旗本退屈男の東は仙台、西は京を舞台の活躍で描く全十一話!
――同作者の『右門捕物帖』と共に最も映像化されることの多かった大衆小説の代表作!
※本書は上下ニ段組頁です。
右門捕物帖 (1) (春陽文庫)
大友柳太朗氏主演の映画が、鮮明に記憶されています。
作家は、家族のために大衆小説を書きました。
純文学か否かということは、まず暮らしぶりが前提になるのであって、そこに生れた作品とは関係がないかもしれません。
しかし、なおざりにできることでもないでしょう。