ねじれた絆―赤ちゃん取り違え事件の十七年
病院が赤ちゃんを取り違え、
6年後に血液型の検査で気づき、
その後血のつながった親の元に交換する。
この本は、主にその後の親子、
家族をめぐる重い葛藤が描かれています。
風邪をひいて初めて健康のありがたみがわかるように、
水に潜らないと空気の大切さがわからないように、
家族や親子というものも、
失ったり失いそうになったりという時に
初めてそのかけがえのなさがわかるもののような気がします。
今の親が実の親ではなく、
血のつながった親が他にいること、
そして、それを当の親自身もまるで認識していなかったこと。
そうしたことが生まれて6年後に急にわかって
血縁関係のある親の元に子を交換したとき、
どういう親子観を持って人は生きるのだろうという、
登場する家族の皆さんには申し訳ないですけれども、
壮大な実験を見ているような思いがしました。
「育ての親子」が「血の親子」よりも
濃密な感じが一貫しているところがとても興味深かったです。
双方の親とも、「二人ともうちで引き取って育てたい」と。
子どもを持ったことがないですが、
きっと子どもってそれほどのものなんでしょうね。
ねじれた絆―赤ちゃん取り違え事件の十七年 (文春文庫)
病院が赤ちゃんを取り違え、
6年後に血液型の検査で気づき、
その後血のつながった親の元に交換する。
この本は、主にその後の親子、
家族をめぐる重い葛藤が描かれています。
風邪をひいて初めて健康のありがたみがわかるように、
水に潜らないと空気の大切さがわからないように、
家族や親子というものも、
失ったり失いそうになったりという時に
初めてそのかけがえのなさがわかるもののような気がします。
今の親が実の親ではなく、
血のつながった親が他にいること、
そして、それを当の親自身もまるで認識していなかったこと。
そうしたことが生まれて6年後に急にわかって
血縁関係のある親の元に子を交換したとき、
どういう親子観を持って人は生きるのだろうという、
登場する家族の皆さんには申し訳ないですけれども、
壮大な実験を見ているような思いがしました。
「育ての親子」が「血の親子」よりも
濃密な感じが一貫しているところがとても興味深かったです。
双方の親とも、「二人ともうちで引き取って育てたい」と。
子どもを持ったことがないですが、
きっと子どもってそれほどのものなんでしょうね。
心にナイフをしのばせて (文春文庫)
少年法に問題を提起した著者の勇気と執念に一票投じたい。
殺人者は、医者と弁護士にだけは、なってはいけない。
医者は人の命を預かる仕事だし、弁護士は人権を守るのが
仕事だから。
殺人によって若い少年の「生きる権利」すべてを強引に
剥奪した者が、弁護士になるのは矛盾している。被害者の人生は
リセットできないのに、加害者の人生はリセットできるなんて
おかしい。「どうせ罪を犯しても白紙に戻せる。」と
少年法を隠れ蓑にして犯罪を犯す者だっている。日本の少年法は
甘すぎる。未成年者の犯罪率を増加させるだけである。職業には
厳しく制限をつけて、野に放つ前に位置検索探知機の持参を義務
づけるべきである。
加害者は自分の人権ばかり主張して、他者の人権は平気で踏みにじる、
冷酷な人物と思った。娘がいるそうだが、自分の娘が滅多刺しにされ、
首を切り落とされて、蹴飛ばされたらどんな気持ちになるか?親に
なった今も被害者の遺族の気持ちが忖度できないのだろうか?
愛息を失い廃人のようになってしまった被害者の母親に詫びて、残りの賠償金
を払うべきだ。それが人間の生き方で、鬼畜との違いだ。
この弁護士に言いたい。「あんたと同じだけの生きる権利が被害者にもあった。
被害者の分も働くと言ったそうだが、勝手に命を奪っておいて、勝手な言い分だ。
被害者は、あんたになんか自分の人生を捧げるつもりはなかったはずだ。」