モダンタイムス (Morning NOVELS)
高尚な感想は他のレビュアーに譲るとして……
面白かった。けど、かなり集中して読んでいないと大事なピンポイントを逃す。そんな感じです。
かなり早い段階で、なんとなく結末が透けてみえてきそうな感がある。でもかなり聡い読者だじゃないと完全には気付かないだろうってぐらいの透け具合。
まあ透けても十分面白いのでマイナス点ではない。
いつも最近の井坂作品で絶対思うのは、「結局どうしたかったんだ?」
決定的な解決には至らないし、完全悪役もいなけりゃ、主人公が正義の味方でもなければ、すっごい慈愛に満ちた人間でもない。
だからいわゆる水戸黄門タイプの話が好きな読者からは不評だったりする。そういう不評感想を見かける。
でも、そのだからなんだったの?って感想でもすっげえ面白かった〜と満足出来てしまう、そこが井坂作品の持ち味なのかなと、改めてこの本を読んで感じた。
ただ・・・ちょっと比喩的表現がクドかった気はする。それも持ち味だからひっくるめてワンダフル!なんだろうけど。
モダン・タイムス [VHS]
喜劇、である。
全編を通してずっと。
それなのに、どこかほろ苦い。
「黄金狂時代」とはその点で違う。
どちらもお勧めであることに代わりはない。
が、より味わい深いのはこちらではないか。
街の灯~チャップリンに捧ぐ
全体的にクラシック風な感じです。ただキッドの「朝の散歩」が映画の中の曲そのまんまという感じで嬉しかったです。ゆるやかな曲が多いですね。値段のわりには10曲も入っていてお得ですよ。私は満足しています。
モダンタイムス(上) (講談社文庫)
てっきり監視社会的なものでネットの怖さなどを
主題にしていると思っていましたが、読んでみると全く違います。
社会を「仕組み」「そうなっている」ものと表現し、それがこの作品のテーマ。
どうやら大きな何かが何かを動かしている。
どうやら大きな何かが全てを操っているのではないか。
その大きな何かとは何か。主人公たちは巻き込まれながら、探求していく。
このようにボヤっとした対象を相手に話は展開していく。
前半は少し期待外れであったが、(登場人物名に異和感があったこともあるだろうけど。。)
後半にかけて面白くなってくる作品でした。
また「魔王」は事前に必読であると私は思います。
「魔王」において主人公たちが「こうありたい」としていたメッセージが、
本作においても感じることができます。
そういった意味では「魔王」を読んだ方は確実必読です。
モダンタイムス コレクターズ・エディション [DVD]
チャップリンの表現力が、どこから出てくるかよく分からない。
ヨーロッパの人達に分かる内容が、日本人にも分かる。
間合い、身振り、表情。
表現したい内容は、時代を風刺したもの。
時代を代表する表現者であることを知ることができる代表作。