村川透監督作品で、松田優作主演以外の上位に属する大傑作。村川透らしいアメリカ映画とフランス映画を足して村川ワールドで割った独特の世界。超スタイリッシュな作品のルックは必見!村川透のスタイリッシュな新作が観たい!!
(132)GUIN SAGA(グイン・サーガ)-イリスの石-
グイン・サーガは、当初の100巻で完結するという予定が延び、作者の死によって「未完」の大作になってしまった。ファンとしては、埴谷雄高の「死霊」のような形而上学的(にみえる)会話はやめてもらって話を進めてほしいと思っていたが、いずれ終わるだろうと安心していたので文句も言わず気ままに読んでいた。作者の死は、本当に青天の霹靂だった。もう、1巻から読む力はない。
このアルバムは、まだグイン・サーガが、魔術的な世界の雰囲気を持った外伝2巻のイメージアルバムだ。むさぼるようにグインを読んだ昔、この外伝2巻の雰囲気は好きだった。外伝2巻は、死の都ゾルディーアを舞台にグイン、イシュト、マリウスの最初の出会い、イリスの石の謎と、物語の主要人物が活躍するので面白い。
アルバムを聴いて、収録されているものは重厚な音楽ではなく、ゲームの音楽のような気がしたが、それは外伝2巻がきわめてRPGに近いことを現しているのだろうか。ケイロニア編になると急に大河ドラマのような展開になるので、そこでのイメージは、ゲームミュージックよりもクラシックのような音楽があっていると思う。
改めてグイン・サーガの音楽があることが、今後の読みの楽しみになると感じた。
樹霊の塔 伊集院大介の聖域 (講談社文庫)
栗本薫の作品なので安心して読もうと思いました。
主人公の少女が幸福になって終わることを願っていました。
読み進むうちに、だんだん違和感が増してきました。
どうして栗本薫さんは、自分の世界に閉じこもっているのだろう。
もっと世の中に出て、大きな声で物をいった方がいいのではないかと感じました。
生前に栗本薫さんに一言だけ言っておけばよかったという悲しみのある一冊です。
自分の期待の甘さと、想像力の貧困に比べれば、
栗本薫の世界観の方が大きいのは分かります。
それでも何故、こんなに悲しい物語を書かないと行けなかったのでしょうか。
単なる量産という枠だけでは語れないような気がします。
墓前にお伺いを立てたいような気がします。
(127)GUIN SAGA(グイン・サーガ)-辺境編-
クラシックっぽく重厚なのをイメージしていたのですが、途中からは意外なハードロック調。
(4.スタフォロスの戦い)など、最初聞いた時はビックリしてしまいましたが、
格好良く仕上がっていると思います。
特に前半は(ゲーム好きなのでこんな表現ですが)コナミのグラディウスや悪魔城ドラキュラ調の曲で楽しめました。後半も格好良く、時にコミカルで(セム族のイメージか)、原作好きならグイン・サーガへのイメージが膨らみ、納得の出来ではないのかと思います。