ボウリング・フォー・コロンバイン マイケル・ムーア アポなしBOX [DVD]
一言で面白い。
日本人の多くがアメリカという国に非常に親近感を抱きながら、
一度でも住んだ事がある人なら同時に感じる違和感というものが、このドキュメンタリーには描写されている。
例えば、銃の所有における自由度やそれを良しとするメンタリティや、保守的なエリアに住む(多くは白人の)住民達の排他的な価値観などだ。
僕個人で言えば、ある意味アメリカという国の成り立ちを考えると銃の所有を文化として主張する層がいるのは致し方ないことなのかもしれないと考えていた。
つまり自衛と独立の手段としての銃の携帯はアメリカの精神だという主張だ。
武器所有の自由は、その必然的な成り行きとして犯罪発生時における銃使用率を上げる。
自明に思える。
このドキュメントの途中で出てくる銃使用による殺人事件の発生数の各国の比較は、そのことを明確に示しているように見えた。
しかし、後半で隣国であるカナダはその所有率と事件の発生率が必ずしも比例しないことが分かってくる。
ここからが、このドキュメントの最も優れているところだ。
細かいことをここに明記するのは野暮なのでしないが、そこでムーアが行き着く仮説的な結論、つまりメディアが繰り返す恐怖を軸とした報道姿勢こそが、今のアメリカを理解する上で非常に重要なファクターであることは間違いがない。メジャーネットワークを中心としたメディアの役割、そして過去の対外的な政策(最近の戦争や、かつての日本へおける経済バッシングも含まれるであろう)が何故行われたのかを読み取る上でものすごく重要なのだ。BR>そのファクターが一体何であるのかは、是非ご自分の目でドキュメント見ることをお薦めしたい。
ムーアというジャーナリストの主張を感じることができるはずだ。
ボウリング・フォー・コロンバイン【字幕版】 [VHS]
ユーモアを織り交ぜたマイケル・ムーアの取材・構成方法は、ドキュメンタリーとエンターテインメントを両立させる要素である。巧みなユーモアとアプローチで、説得力をもたせる語り口は、絶賛に値する所以といえるだろう。プロモーション然りのコメントしか書けないのは情けないが、珍しく率直にメディア評を受け取ることができそうな快作だ。どこかの犬首相への反発を促す意味でも、多くの人に観て欲しい。
ボウリング・フォー・コロンバイン [DVD]
なぜ、アメリカに銃がはびこり、簡単に銃で人を殺してしまうのか。
アメリカの異様な社会の原因は、
恐怖心を駆り立て、消費行動を煽り、それによってぼろ儲けしている、
メディアであり政治家であり軍事産業であり、全米ライフル協会であることを、
見事にこの映画で描き出している。
もう何度も何度も見返して、メモをとってみたい映画。
ボウリング・フォー・コロンバイン【日本語吹替版】 [VHS]
ドキュメンタリーとはいえ、そこには構成等の演出が必ず出てくるのですが、やはり生の人間の言葉は、脚本のそれとは雲泥の差のリアリティーを持って迫ってきます。
ただ面倒なだけの政治的な話は置いて、一市民のスタンスからアメリカの銃社会に対する「何かがおかしい」という疑問を追及しようとしているので分かり易く、共感もし易いかと。
アメリカの抱える病理を浮き彫りにした(答えは多分、当分見つからない)作品ですが、アメリカだけの問題じゃない点も多く見受けられ、考えさせられる人も多いのではないでしょうか。
決して暗いだけのドキュメンタリーではないのに、見終わった後に襲ってくる悲しみは一体……。
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