二十四の瞳 (新潮文庫)
「なんだこれは。ここで描かれている日本は、
本当にほんの数十年前の現実か。
オレのおじいちゃんおばあちゃん達が生きた時代なのか」
そう考えると妙にリアルで、心に響きました。
登場人物たちの純朴さが、さらに物語を悲しくしていました。
教室で無邪気にはしゃいでいた少年少女にとって
唯一無二の未来が当時の国際情勢の現実によって決められる。
受け入れる筋合いのない“運命”を無理矢理受け入れさせられ、
そんな中でも必死に生きる彼らの様子。
「こんなにも簡単に人々の暮らしは壊されてしまうものなのか」
と思うととても怖くなりました。国が暴走するって本当に怖いですね。
“何でもあり”になりつつある時代に生きる僕たち。
それに比べて、自分を抑えて生きていた昔の人たち。
だってそれが美徳とされていた時代でしょ?ってわかっていても、
やっぱりひたむきに生きる人間の姿は尊ぶべきものだと思います。
やたらと過去を振り返るのは嫌いですが、
こういう作品って現代日本に生きる僕たちにとって
かけがえの無い財産だと思います。
終戦60年特別ドラマ 二十四の瞳 [DVD]
タイトルにも書いたのですが、旬君目当て観たのですが、自然に初めから涙、涙でした。
今、平和ボケしている日本人に観て欲しい、一本です(私も含めて)
もちろん小栗旬君も良かったです。ファンだからいうのではなく?!?
母のない子と子のない母と (小学館文庫―新撰クラシックス)
作中の名文句「十七、八が二度候かよ、枯れ木に花が、咲き候かよ」と史郎のおじいさんも、お父さんも、こう言って船乗りになったそうだ。小豆島生まれの小母さんに「若い時は二度とないんだから、せいいっぱいよく生きることさ」と言われて、一郎は勇気づけられる。他人の子どもを大切にするおとら小母さんは、夫と息子、二人とも戦争で亡くして、小豆島に帰ってきて、母親のない子どもたちをわが子のように温かく育てる。壺井作品は常にヒューマンである(雅)
二十四の瞳 デジタルリマスター 2007 [DVD]
とにかく泣けます。 映画ごときで泣いた事などはないと豪語する方でも必ず泣いてしまいます。 私自身が、その豪語してしまう程の偏屈人間だったのですが、大石先生が初登校し、子供たちの出席を取る場面から、ず〜っと涙が流れっぱなしになってしまい、これは眼球に悪影響を及ぼす作品だと体感いたしました(笑い)。 心を浄化したい方は、ぜひともご覧あれ。
二十四の瞳 デジタルリマスター2007 [DVD]
教師は、沢山の子の成長に立ち会える、貧乏だったり、裕福だったり、それぞれの夢を追ったり、家庭の事情で夢を諦めなくてはならなかったり、人生途中で死んでしまったり。小さな子ども達の成長や悩みに介在すると言う意味では、ある意味親と子の関係、しかし、やはり先生と教え子という他人の関係ゆえ、先生ができる事、してあげられることも限られている。そして戦争と言う状況下では、沢山の教え子の死に向き合わねばならない。二十四の澄んだ瞳の輝きを濁らせたくないという思いと、一方でどうにもならない他人の人生。この映画はどうにもならない他人の人生に、関われること、成長に立ち会えることの素晴らしさを教えてくれます。是非いろいろな人に見ていただきたい映画ですし、特に小学校の先生になる方には見ていただきたい映画です。これを見て先生になるような人が増えれば、日本も変わるのではないか、、。とも思ったりいたします。傑作です。