シュメル―人類最古の文明 (中公新書)
古代オリエントの事は世界の歴史全集だと大概第1巻に出ているが、シュメルはざっと扱っただけでアッシリア等の記述が始まります。シュメル時代を詳しく述べた一般向けの本はなかったのではないでしょうか。
本書は文明の始まりからウル第三王朝(紀元前2000年)まで詳細に扱い、その後のことは少しだけ巻末に書かれています。図版も円筒印章を筆頭に多く掲載されており、とても読みやすい構成になっています。
よく西洋美術、歴史の本を読んでいると、旧約聖書に出てくるノアの洪水は古代メソポタミアのギルガメシュ叙事詩(アッカド語)から影響を受けたと書かれていますが、さらにそれ以前にシュメル語の洪水伝説があるとは知りませんでした。洪水伝説が多い理由はネタばれになってしまうので本文を読んでください。
歴史好きの一般読者、この時代を学ぼうとする学生の1冊目として本書は長く基本図書になると思います。
メソポタミア文明 (「知の再発見」双書)
メソポタミアの
歴史だけでなく、発掘の歴史、
そして、発掘当時の写真、絵などもあり非常にいいです。
戦争により、紛失したものもあるかもしれません。
いまでは、写真だけがのこるのかも。
未来への遺産
当時としては珍しい古代遺跡を扱った番組に、我が家全員がテレビの前に釘付けになって見ました。長じてからは、あの時見た世界の遺跡を旅行して回り、若き日の感動を確認しました。このたびインターネットでCDが出ていることを知り、早速購入しました。
テーマ曲が流れ始めた途端、30年以上前の家で、家族がこたつに入ってテレビをみている光景がありありとよみがえり、目頭が熱くなりました。古さを感じない神秘的な、魂に訴えかける魅力を持つ曲です。
メソポタミア文明入門 (岩波ジュニア新書)
シュメール時代から古バビロアニア時代までのメソポタミア文明を扱った入門書である。ある意味、非の付け所がない。特に、古バビロニア時代については、ハンムラビ法典を中心に具体的に説明されているため分かりやすい。
But、第1章「古代メソポタミア」は、同じく岩波書店『古代オリエント事典』の「総論III−3−(2)メソポタミア」を、です・ます調で書き直しただけである。
四大文明 第二集「メソポタミア~それは一粒の麦から始まった~」 [DVD]
まず1から5巻までホントに素晴らしい。こういうものはDVDでなければならないと痛感する。劣化の無い画像と音に作品の品質がストレートに伝わってくる。
一番考えたのは第2巻のメソポタミア文明。イラクの大地から旧約聖書に出てくる門が出土するシーン。現物は今ベルリンにあるようだが、イラク戦争の落とした爆弾が大地に眠るこれほどの宝も、盗まれていった財宝以上に破壊してしまっただろうと思い、本当に残念だった。
こんな戦争するべきでなかったと思うのは僕だけだろうか。