トゥ・サイズ・オブ・ザ・ムーン(紙ジャケット仕様)
1975年作品。録音は74年暮れでこの頃はまだまだキースは大丈夫だった。贅沢な仲間達とワイワイ愉快に作成されたであろうこの作品は彼のフーでは見られない一面が満載である。太鼓も2曲くらいしか叩いていないが、歌は全曲歌っており、これが本当に素晴らしい。インマイライフなんてオリジナルよりも説得力があるね。「四重人格」ベルボーイでの悲しげな哀れな歌い方に感心した方には泣けると思うなぁ。演奏も素晴らしくて隠れた名盤ではないでしょうか?ボーナストラックもスティーブ・クロッパーがプロデュースしていたりで、交友の深さが窺い知れる。この頃のThe Whoの「By Numbers」や晩年の「Who Are You」でのプレイを聞いて首を傾げてしまうよりもコレを聞いたほうがすっきりするかもしれない。3回聴いたけれど飽きないね、素晴らしい。
トゥ・サイズ・オブ・ザ・ムーン(紙ジャケット仕様)
ずっと廃盤が続いていたのでファンにとってはうれしいアルバム。紙ジャケは扱いづらくて個人的には苦手なのですがこれは紙ジャケの利点を使ってLP盤のように馬車の窓が切り抜きになってるのがうれしい。さらに裏は窓からキースのケツ・・・これもうれしい・・かな?
リンゴ・スターやハリー・ニルソンなどの遊び仲間と金をかけつつも軽い感じで作られていてすごくリラックスした仕上がりになってます。(ディック・デイルやジョー・ウォルシュなども参加)
なかでもビートルズの『イン・マイ・ライフ』での素朴なキースのヴァーカルは涙なしでは聴けません。
他にもキース特有のぐだぐだした発音&後ノリで歌うセルフ・カバーの『キッズ・アー・オールライト』やサーフ趣味のキースらしいビーチ・ボーイズの『ドント・ウォーリー・ベイビー』(シングル・ヴァージョンはファルセットで歌ってます。)など演ってます。
ライナーによると11.〜18.は今回、初収録の未発表曲らしいです。
ザ・フーという、あの4人による魔法が解かれたキース・ムーンが1人のヴォーカリストとして聴かせてくれる作品です。
Odds & Sods
もちろん「ボツ曲集」なのでアルバム全体の統一感はありません。 それじゃ何をこのアルバムに期待すればいいのか?っていうと、「Johnのセンス」だね。 リミックス・リマスターされたJohnの曲「Post Card」は、アナログ盤のヴァージョンより数段カッコ良くなってる。 Johnのベースの正確なミュートとアタックに目眩を起こすよ。 このアルバムの選曲もJohnが担当。 「オトボケ駄曲」もあるが、「Naked Eye」のカッコよさはボツだったのが残念(歌詞がダサいからねぇ。。。)でも、この曲が後のケニ-・ジョーンズ時代のアルバム楽曲へ微妙につながってるのが面白い。 他の曲の「ウンチク」は、もういいや(爆) 色んな形でメンバー達もメディアも語ってるからね。