Full Metal Jacket: Original Motion Picture Soundtrack
映画フルメタルジャケットのサントラということだが、
映画を見る上で自分にとって何より重要だったのが
R.リー・アーメイが演じるハートマン軍曹だったこともあってか
音楽についてはあまり重要視しないままにサントラ購入と相成った。
一番期待はずれだったのは映画中、ランニング時に歌われた「軍曹ソング」が
収録はされているもののアレンジされてしまい、映画中のような形では収録されていない点。
トラック2から7までは映画で使われていた曲の中でも歌詞がついているもので構成されている。
ここら辺は特筆するようなことは無く、映画の中で使用されていた曲が収録されている。
トラック8にはゴールドマンバンドによるMarines' Hymn(マリーンズ・ヒム)が収録されている。
ブラスバンドによって演奏されるこのマーチはこのサントラの中でもなかなか良い曲だと思える。
そしてトラック9から15はインストゥルメンタルで構成されている。
個人的にこの辺についてはトラック10のParris Island以外は印象が薄かったので何とも言えない。
トラック10は映画序盤の訓練中のシーンで流れる曲で殆どがドラム(?)によって演奏される
風変わりな曲だが、それでも結構聴けて、良い曲だと思えるのが不思議なところ。
最後にもう一つ残念なところを挙げるとすれば、映画のエンディングクレジットで流れた曲、
Paint it Blackが収録されていないところか。
フル・メタル・ジャケット
南ベトナムで売春婦が出てくるシーンに流れていたナンシー・シナトラの『にくい貴方』は最高!当時の南ベトナムの熱気が伝わってくる感じ。「ばばば、ばばんままんまま・・」しか言ってない『Surfin'Bird』や『Wooly Bully』は愉快でベトナムの陰湿さとのギャップがかっこいい。しかし、一番気に入っていたエンディングの『黒くぬれ!』が抜け落ち、ミッキーマウスマーチも入ってなかったのが残念。
スタンリー・キューブリック DVDコレクターズBOX
感じてください。 これらの作品は論じるものではありません。 観る者と、キューブリックの感性とがぶつかり合って、そこから何を見出すかはあなた次第です。 ここに収められた作品は、全て、これに耐えるものばかりです。 惜しむらくは、「博士の異常な愛情」が抜けていることです。
この作品をこのコレクションに追加すれば、あなたは、キューブリックの世界から逃れることはもはや不可能です。 これほど多彩な作品を後世に残した監督がどれほどいるでしょうか。 凡庸な我々が分類したジャンルで分ければ、このコレクションの作品は一つとして同じジャンルにはくくれません。
そして、そのどれもがそれぞれのジャンルで一つの金字塔をうち立てていると言ってもいいでしょう。 映画を観ることは消費行動のひとつに過ぎないと思っているあなた。 そんな思いを打ち砕く映像が、このボックスにはぎっしりと詰まっています。 立て続けに観て打ちのめされないよう、ゆっくりと一本ずつ鑑賞しましょう。
フルメタル・ジャケット (角川文庫)
原題『THE SHORT TIMERS(短期除隊兵たち)』。
この作品は映画の方が有名かもしれませんが、戦争文学の金字塔といえるでしょう。泥沼化した戦争として後世に伝えられるベトナム戦争ですが、前線の海兵隊員たちはどこか冷めていてユーモアを感じさせます。彼らは後方にいる人間を“事務屋”と呼び軽蔑します。
「戦争が醜悪なのは真実が醜悪だからであって、戦争そのものは実に真摯だ」という言葉は印象的です。
ちなみに、ラストの狙撃兵との対決ですが、映画とは違った結末を辿ります。惨たらしく後味が悪いです。