1980年代のポップ・イラストレーション
80年代イラストレーションの画集、プラス、イラストレーターやディレクターなどによる「あぁ、あの頃は面白かった」的なコメント文という感じの本です。
文章の方に関しては、普段からイラストレーション雑誌を読んでいる方には、特に真新しくてすごく面白い、ということはないだろうが、80年代前後のイラストレーションが、あらゆるジャンルにまたがって、こんなに大きくまとまって見れる本は他に無いと思う。
このザラっとした手触りがありつつ、発色の良い紙も、80年代イラストレーションにピッタリと合っていると思う。
80年代のイラストレーションには、今以上に多様な表現が受け入れられていたし、それぞれの表現が同じように元気で、ある意味では青年期のような危うさもどこかにあって、それがまた魅力的だった。
今でも多様な表現があるにはあるが、80年代のように強烈にそれぞれの表現が主張することはなくなった。ある意味では、大人になって、洗練されたとも言えるだろう。それはそれで、良いとも思う。
しかしながら、本書からは、そんな危うくて、元気いっぱいだった80年代を懐かしむとともに、その元気を取り戻せたらなぁ、という意図が汲み取れる。
元気が出るようなイラストレーションを見ながらも、ちょっとホロ苦い気分になる。
無 FOR SALE
ストーリーではなく空気を読む本だと思った。
マンガの中に流れる独特の空気感や存在感、
都会の片隅に響く小さなつぶやきのような繊細な言葉たち、
思わずニヤリとしてしまう秀逸なユーモア…
小田島等氏が持つセンスにはヤラレタの一言です。
とにかく、小難しい事は抜きにして面白かったですよ!
ANONYMOUS POP 小田島等作品集 (P‐Vine BOOKS)
サニーデイなどのジャケでは、小田島等氏の作品は観たことあったが、
この作品集では、「こんな作品も作っていたのか!!?」というような驚きがあります。
ゆっくり鑑賞でき、またサラッと観ることもできる。
心がカラフルになると言っても過言ではない!!
値段以上に生活が豊かになる一冊。
うん、無人島にもって行きたい!!