Third Man Out [DVD] [Import]
WOWOWでやっていた、2作目?を見たらよかったので、一作目を購入してしまいました。主人公はゲイの探偵だけれどバイオレンスではなく、エロでもない。主役とそのパートナーはとても自然に静かに愛し合っているカップルで素敵です。 見終わると、”あ〜なんか良かった”と思ってしまいました。 小説が原作らしいので、どんどんシリーズが出来ることを期待します。ただ、日本語字幕版DVDがないのがとても残念です。
青年ルター〈2〉
「教祖論」のようなものとして読むことも、迷える若者の心理の問題として読むこともできますが、いずれにせよ一読に値する古典だと思います。後者の読み方をした場合のキーワードは「揺るぎなき基岩bedrock」を求める「どん底rockbottomの姿勢」でしょうか。アイデンティティが定まらずふわふわと漂っているかのような人々に、エリクソンは、何か拠り所にすがりつきたいともがく彼らの苦しみを見ています。
注意点としては訳者の専門が心理学ではなく教育学のようで、エディプス・コンプレックス等の心理学関係の文脈に若干訳が粗い箇所があります。ただあとがきや訳注からは訳者の学問的情熱が伝わってきて、基本的には信頼できる造りになってます。
また創元社から出ている『宗教改革』という選書サイズの本では、本書で語られる話の歴史的背景が豊かなビジュアルで味わえるので、一緒に読むと楽しいかもしれません。
青年ルター〈1〉
本書はルターの青年時代のアイデンティティーの危機に着目し,
若き「マルティン」が如何にして,
偉大なる宗教改革者「マルティヌス・ルター」となったかが描かれている.
エリクソンは「哲学者」,「神学者」,「精神科医」などの視点を退け,
「精神分析家」として,若きマルティンの病理に正面から近接しようとする。
その有様,表現は圧巻である.
また注目すべきは本書を著したとき,
エリクソンはマッカーシー旋風により大学を去り,在野に下っていたことであろう.
散見されるエリクソンの断定的とも攻撃的とも取れる表現は,
当時のそういった背景を反映しているようでもあり,
「青年エリクソン」の研究としても貴重であるかもしれない.
情熱の狂想曲 [DVD]
映画そのもののできは星3つ半程度だと思います。ドリス・デイの出演作としては4作目にあたるらしい。1950年公開のモノクロ映画、カーク・ダグラスとローレン・バコールが主演です。二人とも好演と言っていいと思います。しかし、何といってもこの映画のみどころは、ドリス・デイの唄です。ドリス・デイは4曲歌っています。
「the Very Thought of You」。この歌は有名スタンダードナンバーで、ドリスの唄は名唱です。ビッグバンド時代のドリス・デイはこんなふうに唄っていたのかな、と思わせるものがあります。
「Too Marvelous for Words」。この映画のいわゆる show-stopper 。このシーンは、プロ、アマチュア問わず、全 performer 必見。ドリス・デイは何か特別なことをするわけではなく、立って静かに歌っているだけです。しかしこれ以上ないほど光っています。これぞスター。
「I May Be Wrong」、チャーミング、本領発揮。この手の甘くて楽しい歌を唄わせたらドリス・デイの右に出るものはいません。
「With a Song in My Heart」。心に染み入るような歌唱です。
この映画でのドリス・デイは、実にリラックスして軽々と語りかけるように唄っています。ジャズの演奏をバックに唄うドリス、もうたまりません。立っているだけで光っています。価格に不満はありますけれど、ジャズファン、ドリス・デイファンは必見だと言わざるを得ません。