世界のうた
鮫島有美子さんの美しい声を聴くたびに心が休まる思いがします。そして、どの曲でも本当に心をこめて歌っていることを強く感じます。
このアルバムは「世界のうたベスト」と題されるとおり、今までの録音のベスト編集として、鮫島さんがクラシックの名曲や世界の民謡をオーケストラと共に、時にはピアノ1本で歌っています。ほとんどの曲がよく知られた曲で、クラシックというよりも唱歌集といった雰囲気があります。ある曲では抑えた発声、ある曲ではクレッシェンドを生かした迫力ある歌い方をされていますが、全体的には落ち着いた雰囲気の仕上がりで、選曲上から誰でも親しめる内容になっています。
また、このアルバムには各曲解説が詳しく書かれていて、収録曲の経緯や知られざるエピソード等を知ることができます。たとえば、よく聴くことがある名曲「ジュ・トゥ・ヴ」がシャンソンではなく無名時代のサティ作だったということは、この解説で初めて知りました。このアルバムと対を成す「日本のうた」もいいのですが、昔から好んで聴くことが多かった、この選曲には特に親しみを感じます。
この種のアルバムは一見地味だと思われるかもしれませんが、一度立ち止まって聴いてみてはいかがでしょうか、昔から親しんでいた歌、世界の歌。
ゆかいなブレディ一家~我が家がイチバン~【字幕版】 [VHS]
すごく愛し合っている両親、男女6人きょうだい、そしてお手伝いさん。ブレディ一家は毎日愉快に暮らしています。70年代風の暮らしを90年代にしているこの一家、周りの目など一切気にせずにいるそのおとぼけぶりは見ていて気持ちがいいくらいです。今回は、一家の大切な家が売りに出される危機を救うため、きょうだいで2万ドルを集めるための知恵を出し合い、協力する。というものです。隣人が一家を追い出そうと奮闘しますが、ことごとく失敗に終わるというもの愉快です。使われている音楽もなかなか良いです。オースティンパワーズシリーズが好きな人にオススメです。
鮫島有美子の四季
鮫島有美子さんの歌がCD4枚に79曲も入って、この価格とは嬉しい限りです。
鮫島さんの作品は図書館にもかなり揃っていて、タダで借りられるのですが、本作品は思わず買ってしまいました。
鮫島さんの声をハスキーであると評するレヴューがいくつか見受けられますが、はたしてそうでしょうか? Amazonのレヴューを見る前から鮫島さんの歌はよく聴いていたのですが、ハスキーだと感じたことはありませんでした。他の女性ソプラノ歌手による日本唱歌も聴きますが、レビューを見た後に聴き比べてみて、なるほど鮫島さんはややハスキーかな、と初めて感じた程度です。ポップスやジャズシンガーのハスキー・ボイスとはまったく異なります。鮫島さんの歌唱は柔らかで抑揚があり、清く流麗であり、尚かつ一言一言がはっきりしていて芯があります。さすがは第一人者です。
本作品は過去の作品からの集大成ですので、既に鮫島さんの作品をたくさん持っている方にとっては、これを買うと曲目が既にお持ちのCDとダブることになるでしょう。それでもこの曲数でこの価格なので、買っても良い一品です。曲を季節毎に分けてCDに収録してあるのも嬉しいところです。
我が家の問題
私は、奥田英朗の新作、「無理」、「純平、考え直せ」を読んできて、「最近の奥田英朗は、一体、どうしちゃったんだろう?」、「作品が面白おかしさえすれば、それで良いのだろうか?」と思っていた。これらは、いずれも、格差社会の負け組を主人公にした後味の悪い作品となっており、私には、未来への希望が全く見えない格差社会の負け組の人生を書きっ放しにしているだけのようにしか見えなかったのだ。それと比べると、この「我が家の問題」は、久し振りに、暖かい眼差しで人を描いた奥田作品に出会ったという感じがする。
ここで描かれている6つの「我が家の問題」は、必ずしも、どこの家庭にもあるような「ささやかだけれども悩ましい」問題ばかりではなく、かなり深刻な問題も含まれている。しかし、どの主人公たちも、最後には、そうした問題を前向きな気持ちで乗り越えていこうとする善男善女ばかりであり、非常に読後感が良いのが特徴だ。ただ、その反面、「無理」、「純平、考え直せ」にあるような毒が全くないこうした奥田作品には、今一つ、インパクトに欠ける面があることも否めない。「あちら立てれば、こちらが立たず」で、作品作りとは、なかなか難しいものだと思う。
そんな中にあって、この短編集一番の傑作だと思ったのが、「夫とUFO」だった。「夫がUFOを見たと言い出した」、「エムエム星雲からやって来たコピー星人」などと書かれると、読んでいて、バカバカしく思えてくるのだが、これが実は、職場でこき使われるサラリーマンの悲哀を描いたなかなかの物語なのだ。そんな夫を救出しようと、多摩川の堤防で夫と対峙するラストは、滑稽ながらもハートウォーミングな絵になるシーンであり、笑えて、泣けるのだ。
スリースノー 我が家のラーメン屋さん 振りザル 312247
取っ手の後ろに鍋の縁に引っ掛けられるフックが付いていますので、ザルが傾いて麺が鍋にこぼれる事はありません。フックの長さが短いのでザルの半分位までの深さまでにしかなりません。(ザルに入れる麺の量にもよりますが、たっぷりとお湯につかる感じではないという事です。)編み目が大きめなので水切りはいいです。