松本山雅劇場 松田直樹がいたシーズン
宇都宮さんはサッカーを通して、帰属意識というか心の拠り所としてのナショナリズムを描いてきたと思います。グローバルな資本主義が世界をほぼ制覇し、世界中が1%の富裕層と99%の「その他の人々」に分けられてしまったような世界で、どう人々は自尊心を持って日々を生きていったらいいのか。その大きな心の支えのひとつが地域に根ざしたフットボールクラブではないか、というのが宇都宮さんのテーマではないかと思います。
今回の対象は松本山雅FC。サッカーどころだからプロチームをつくるのではなく、あまり浸透していないから、まず箱をつくって、そこで素晴らしい試合を観せることで、サッカーを根付かせようという試みからスタートしています。『股旅フットボール』で山雅は地獄の北信越リーグから上がれず、やっと地元開催の地域決勝に出てもカウンターで沈められてしまうナイーブなチームとして描かれていました。JFLに上がったとはいえ、そうしたチームに、いきなりW杯出場経験のある元日本代表で、名門マリノスを象徴する選手がやって来たわけで、松田のチャントが生まれるのも難産だったといいます。「松本のマツダナオキ、オレたちと、この街と、どこまでも」という歌詞は15試合しか実現できなかったのですが、それでも、なぜか土壇場に追い込まれると劇的な勝利を続けるという「松本山雅劇場」が発動し、最終節でJ2への昇格を決めることになります。
しかし、単なる奇跡的なシーズンが昇格というハッピーエンドで幕を閉じたということだけを、この本は描いているのではありません。かつては盛り上がっていたアルビレックス新潟も、いまでは倦怠期にあるようで、「やっぱり10年も経ったら飽きられる」という現実も語られています。だから、この作品は、松本山雅というクラブとサポーターの最も幸せな時期だった「一瞬の夏」を描いた作品なのかもしれません。
クラシコ [DVD]
「松本山雅」と「AC長野パルセイロ」の熱い戦いの記録だと伝え聞いていたものだから、てっきり「サポーター同士の乱闘シーンとかもあるのかな?」と期待してたら、そんなもんは無かった(笑)。
しかし、地域リーグのあり方や行く末、それを支えるサポーター達の愛が凝縮された珠玉の一本です。
発売日と重なるタイミングで天皇杯で山雅が躍進を続けるので余計に燃えました。
それにしても、私はこのDVDを発売日に購入した際は割引されていたのに、どうして今は定価で発売されてるのか?
他のメジャー作品はディスカウント価格で販売、こういう地味なインディーズ映画が定価発売ってかなりハンデがありすぎるんじゃないですか。これじゃ、裾野は広がらないでしょうよ。レンタル屋に並んでるDVDではないんだし。
ひょっとして、Amazonのインディーズ映画いじめ?
サッカーダイジェスト 2012年 8/28号 [雑誌]
メダルは甘くないですね、静岡の杉ちゃんが偉大だったことが解りました。
欧州移籍予測チャートですがうぬぼれるのもいい加減にしろよって感じです。
トゥーリオDAY。もうこれでいいでしょう。神戸の守備に問題もあるが、表紙はトゥーリオだったな。