拳奴死闘伝セスタス 2 (ジェッツコミックス)
ローマ帝国時代の天才少年拳奴(拳闘を生業とする最下層の奴隷)セスタス、徒手格闘の天才衛士ルスカ、後に暴帝として悪名を残す事になる少年皇帝ネロ、三者を主人公とした大河ドラマです。
皇帝主催の拳闘大会。苦戦の末、本選出場を決めた少年拳奴セスタス。
しかし、この巻で明らかにされた他の本戦出場者達の物凄い顔ぶれにその喜びも吹っ飛び、前途多難感が漂います。
読者としても心配です。
この巻では、拳闘の試合は本選出場権を賭けたルスカの同僚アドニスと予選漏れの実力者との一戦しか掲載されていませんが、過去に軋轢が有ったまま別れたセスタスとルスカの苦い再会シーンがハイライトです。
ヤングアニマル誌を支える三浦健太郎氏の協力者としても知られる技来氏ですが、血塗れの闘争、奴隷、近親相姦等悲惨な題材を扱いながらも少年誌的な爽やかさを失わない稀有な個性を持っており、それが少年達の成長譚としても本作を魅力的な娯楽作としています。
ローマ史に興味をお持ちの方にも漫画的創作・誇張を塗しながらもしっかりとした考証をしておりお薦めです。
拳闘暗黒伝セスタス 5 (ジェッツコミックス)
少年奴隷を裸体で監禁とか、皇帝母子の絡みとか、マニアックなエロ(?)描写が増えてきた気がする。
やっぱりアクションが醍醐味の作品なので、ドラマ中心の本巻はやや地味かも。次巻に期待。
拳奴死闘伝セスタス 1 (ジェッツコミックス)
ずっと単行本を購入していますが、いまだに話が濃厚で、セスタスの成長過程の展開が素晴らしい。
ルスカとは対照的ですが、セスタスは自分なりの幸せを手にして欲しいですね。
技来先生、お身体を崩さないように末永くセスタスを書き続けて下さいますようよろしくお願い致します!