ホテルカルフォリニア (上) (Best sellers comics)
閉鎖空間で繰り広げられる舞台的ドラマ、
リアルに描かれる人間像、
そして全く予期せぬ展開が生み出す高揚感。
安達哲、望月峰太郎、古谷実らと共に
コミック・ノワールの到来を感じさせた作品。
かつてヤングマガジンには奇跡の時代があった。
ブロードウェイ・オブ・ザ・デッド 女ンビ ―童貞SOS―(1) (シリウスコミックス)
撮ってる本人たちは大マジメだが、観客は「何で○○なんだよ!?」と苦笑しつつ
つっこまずにはおれない、という(低予算)B級ホラーの雰囲気が良く出ています。
サラッと読むとほとんど笑えず、緊迫感やグロ目の描写に目を奪われがちで、
初めて読んだ時は、新しい方の「サムライダー」に似ているという印象を受けました。
しかし、観察しながら読み返した際には、計算高いシュールで受動的な笑いの誘い方
にニヤニヤしつつ、感心させられました。 ベテランながらも新たな笑いを模索する作者
の姿勢に”ゾンビの仲間になりたくない!生き延びてやる!”という気概を垣間見た。
ブロードウェイ・オブ・ザ・デッド 女ンビ ―童貞SOS―(2) (シリウスKC)
こんな漫画読まされたら、漫画家志望者は出版社に持ち込みをすることはおろか
コミティアにのうのうと作品を売り出すことすら不可能になります。
自殺志願者が読んだら、屋上からくるりと踵を返して
パソコンの前でアダルトサイト巡礼に精を出すことでしょう。
『女ビ』はすぎむら作品のウリとも言える「くだらなさ」が前面に出まくり
それどころかくだらなさ一辺倒のとんでもない快作です。
是非『女ンビ』を読んで明日の活力を得ましょう。
なんてったって笑い、ゾンビ、オカズがこの一冊でまかなえてしまうのだから!
童貞腐臭プンプンの漫画ゾンビ・すぎむらしんいち作品最高傑作の予感!!