高原のフーダニット
まず中編集とありますが、ミステリ夢十夜は短編10編です。
好きな本は?と聞かれたら、有栖川有栖の火村シリーズ、と
迷いなく言えますが、最近の火村シリーズは正直以前程の
魅力を感じなくなってしまい、本の中の世界にどっぷり浸って読む、
というのがなかなかなくなってしまいました。
何が変わった?と聞かれても難しいのですが
以前先生はエッセイ本で『火村の過去は考えてないし、分からない』
とおっしゃっていたのを読み、最大のミステリが解かれないのを
知ってしまったのも一つかもしれません。
もちろんそれだけではありませんが、再読したいと思うのは
少し前の作品になります。
好きな作家の好きなシリーズには盲目的に★5というのは違うと
思うので★3にしました。
ただこれからも読み続けるシリーズであることは間違いありません。
妃は船を沈める (光文社文庫)
敢えて難から言えば、犯行の動機に若干ひっかかる点があるほか、冒頭の「はしがき」で筆者自身が言及しているとおり、2部構成にして中編2つを繋げる必要があったのか?という疑問が読後に湧いた。
とはいえ、どこか正体が掴めない火村准教授(主人公)と、それにつきあう有栖先生(助手兼語り手)のコンビという、ドイル的なキャラクター設定が個人的に好きなので許せたし、小難しいことを考えず、素直に活字を追えば十分に楽しめるミステリである。
幸いにしてW.W.ジェイコブスの「猿の手」を既読だったので、主人公二人が意見をたたかわせる場面は特に感情移入して読めた。これから本書を手に取る方には、事前の一読をお勧めしたい。
双頭の悪魔~犯人はお前だ~ [VHS]
この作品は約18年前にWOWOWにて5夜連続で放送されたTVドラマです。
前作の「出題編」と、この「解決編」で正味約3時間の長篇ドラマなのですが、
全く飽きること無く鑑賞を終えました。
出番は少ないものの、少女時代の三浦綺音(三浦琴音)が見れたのも嬉しかったです。
しかし、中古のVHSでしか見れないのは寂しいですね。
是非BD、もしくはDVD化して欲しいものです。
TRICK×LOGIC Season1
アドベンチャーもの、チュンソフトが好きなので、
こちらのレビューを見て購入。
ゲームというか、電子ブックを読んでいる感覚に近いです。
ミステリー愛読者の方は楽しめると思います。
ただ、このゲームはあくまで「トリック」を「ロジカル」に
暴いていくことが求められています。
つまり、動機は考えなくてよい、というもの。
考え方は分かるのですが、動機という要素が
ミステリーを面白くしているのか、よくわかりました。
トリック・ロジックだけのミステリーは自分には合わないと。
という理由で、☆は若干控えめです。
あとは主人公の台詞、棒読みなのが気になる程度。
トリックを暴くことが好きな方は堪らないのではないでしょうか。
BGMも読書?にはピッタリのラインナップです。