ロッキー山脈踏破行 (平凡社ライブラリー (204))
妹への手紙という形式で、美文風な風景描写とユーモラスな人物描写を中心に描かれているのは、著者の他の旅行記と共通でした。
今回はコロラド州のデンバーをベースとした、晩秋から初冬にかけてのロッキー山脈の旅です。
ホテルをはじめ、西部への入植者の居留地や牧場を点々としながら、ほとんどは単独で馬に乗って旅をすすめます。
風雪との戦いや、恐慌のあおりを受けた資金不足に悩むなど、例によって次から次へと襲いかかる困難をものともせずに、相変わらずバード女史は淡々と行きたいところを訪れています。
100年前の淑女の度胸に感服します。
感動!アカリスの森―ロッキー山脈の四季
アメリカアカリスとは、北米大陸の涼しい山奥に生息する美しいリスである。
本国では、徐々に数が減ってきているようだ。
そのアカリスの生態を、北米に滞在した日本人カメラマンが長期にわたって撮りためたものである。
アカリスの一生とその環境が理解できる。
日本でペットとして飼っている人には啓発される逸書。
なぜなら、その繁殖力の無さと容姿のかわいらしさから、アメリカアカリスは、現在日本でペットとして飼育することのできるリスの種の一つであるが、
外来の小動物は、リスに限らず飼育が意外に難しい。
細かい温度と湿度の管理、運動量の確保、適切なえさの知識がないと長生きしないであろう。
その環境を推し量らせてくれる。