林家三平: 源平盛衰記/三平グラフィティ
生産中止のこの盤をついに中古で入手!奇跡だ!子供の頃TVでみた記憶がある三平の高座、今聴いても最高だった。落語に興味をもって以来初めて落語で本気で大笑いした(笑)これだけのリズムとテンポでめまぐるしくネタを繰り出しながら決してとっちらからないバランス感覚?やっぱ三平はタダ者じゃなかった。これもねぎし三平堂所蔵の膨大なネタ帳のような陰での人知れぬ努力の賜物。不世出の落語家三平、映像や録音がもしどこかに眠っているならぜひお蔵出しを!でも正蔵やいっ平が一人前になるまでは出せないのかな…。
釣りキチ三平
これをプレイしたのって、小学校低学年だからもう10数年も
前なんですよね・・・。でも、今でも印象に残ってるソフトです。
さすがに細かいことは忘れてしまっているので曖昧な説明に
なると思いますが、そこはご理解を(笑)。
プレイヤーは主人公の三平となり、釣り大会に参加、クルーザーに乗って
カツオやらカジキマグロといった大型魚を釣ります。
確か釣り上げた魚の重さで順位が決まっていく方式だったと思います。
釣りは、魚影が見えるわけでなく、仕掛けを投入したらひたすら
アタリを待ちます。その間、ボートに同乗している仲間があれや
これやとアドバイスしてくれます(役には立ちませんが)。
見事ヒットすれば、竿を動かし、リールを巻いて魚と格闘しますが、
釣り糸のテンション表示があり、より緊迫したものに仕上がっています。
そして、隠しボス的な存在としてデビルマーリン(記憶曖昧)が
います。コイツを釣り上げれば大会1位確実ですが、釣り上げるのは
非常に困難。リールを少しでも巻けばテンションがレッドゾーンに
入ります。見事釣り上げれば、その巨大さに圧倒されるでしょう。
そのほかにも、釣り上げた魚に「グサッ」と鎌(?)を打ち込む
シーンがあったりして、なかなか演出が細かいです。
このソフト以降、スーファミ、サターン、プレステ、プレステ2と
色々な釣りゲーをしてきましたが、私的には今でも「釣りキチ」が
No.1の釣りゲーです。PS2あたりに移植されないですかね(笑)。
釣りキチ三平 平成版(12)御座の石/能登のタコすかし (KCデラックス)
昭和の三平君に没頭して全巻そろえていた40代の私ですが、平成版が出てからも子供の頃と同じ気持ちで毎巻かならず購入しています。しかし、もう12巻になるんですね。はやいものです。御座の石は、展開が面白かったです。
河童の三平 上 貸本まんが復刻版 (角川文庫)
南伸坊氏は一番好きな水木漫画であると言い、長谷川裕氏が貸本漫画の最高傑作と言い、岡崎乾二郎氏に至っては漫画のみならず文学史、映画史にも刻まれるべき大傑作とまで言っています。
河童の三平には様々なバージョンがありますがやはりこの貸本版がいちばん面白いです。
水木しげるは作品よりもその人間の方が面白という人もいますが、決してそんなことはありません。水木しげるは人間も面白いがその作品がとても凄いのです。
この作品が描かれたのが1961年。ガキ大将だった幸福な小学生時代を終えて、就職、首、入学、落第をくりかえしやがて兵隊に取られ南方出兵。そこで連隊の仲間は全て戦死、水木しげるも片腕を失います。終戦後日本に帰ってきて魚屋 輪タクを経営。好きな絵と関係のある仕事にと思って紙芝居の職にありつくがしばらくすると業界は壊滅。貸本業界に移るも満足な原稿料ももらえない。食うや食わずの赤貧生活のなかで水木しげるはこの作品を描きました。日本は高度経済成長の時代に入っていくのですが彼にはそれも遠い世界のこと。水木しげるは絶望の中に自閉的に閉じていく果てにこの作品の中で夢を見ます。
物語は人間の世界に紛れ込んだ河童と河童に似た人間の少年を中心にたぬきや死神 小人などの織り成す民話的ドタバタ劇です。この世界ではたぬきや小人、死神など異界の者の存在が親しく、死でさえは生のすぐ隣りにあってなぜか懐かしさを感じさせます。子供のころから民話の世界に親しみ。戦争で日常的に死を見てきた水木しげるの死生観は現代の我々とは決定的に違います。それがこの作品の通奏低音として流れています。この作品は描かれた時から既に古典であったと言えるのではないでしょうか。
なんだかもっともらしい事を書いてしましたが単純に面白い話です。そしてしみじみします。水木しげるといえば「ゲゲゲの鬼太郎」というあなた。是非これを読んでみてください。びっくりしますよ。