神々の山嶺(上) (集英社文庫)
夢枕漠は映画「陰陽師」の原作者として名前だけは知っていました。「な〜んか漫画っぽい話、怪奇小説を書いてる人なのかな…?きっと私はこの人の小説は一生読むことないだろうな…。」って正直思ってました。そしてスポーツ大嫌い、山なんか一度も登ったことがなく、周りにも山登りをする人など一人も居らず、「何故山に登るのか?そこに山があるからだ。」などと言う「男臭い」ナルシシズムに冷たい目を向けていたタイプの人間でした。
ところがところが、某通販化粧品会社のパンフの「私の一冊」とかいう社員のおすすめ本コーナーで、一人の男性の方がおすすめされていて、たまたま図書館にあったので読んでみました。
ごめんなさい!「山に登る」ということは、かくも厳しいことなのか、かくも激しいものなのか、かくも生命の危険と隣り合わせのものなのか、私は何一つ知りませんでした! 山のことなんか、な〜んにも知らなくっても、この本を読むと「何故人は山に登るのか?」という質問がいかに愚問かということがよ〜く分かります。この本を読んで以来、時々里山歩きを楽しむようになりました(笑)。
ちなみにこれ以外の夢枕漠は読んだことありません。皆さん「これだけは」是非、読んでみて下さい!
陰陽師 弍ノ巻 二人語り「這う鬼」「白比丘尼」
このCDは、陰陽座の提供している曲目当てで購入しました。
陰陽座(正確には、瞬火・黒猫の二人のみで作られています)
の曲は勿論魅力的なものでしたが、それ以上に二人の役者さんに
よって演じられる音のドラマに圧倒されてしまい、原作を読む
きっかけにもなりました。映画の方よりも、こちらの方が
原作に忠実で、かつ味わいがあります。
陰陽師 [VHS]
この映画を観てあわてて原作とコミックも全て読みましたが、映画の方がはるかに面白いです。それというのも、野村萬斎氏(彼をまったく知らなかった私は噺家さん?と思っていました・・笑)演じる清明と伊藤英明氏演じる博雅の人間関係が実によく出ていて、見終わった後も、どこかで彼らは炙った魚でもつまみに一杯やっていそうな気さえするからです。SFXの物足りなさで4つ星にしましたが、悪役の真田広之氏もとっても憎たらしくてさすが!おまけ映像で撮影の合間に共演者と戯れる萬斎氏もギャップがありすぎてグーです。
秘帖・源氏物語 翁‐OKINA (角川文庫)
非常に面白かったです。
なんと言っても、話の中身の展開も良いですが、
とても臨場感があって、源氏が笛を吹いたりと
雅楽を聞きたくなるような美しさ
六条の御息所とのやりとり。
とても楽しかったです。
源氏物語を著者は全部読みきっていないとの事ですが
逆に読みきっていないからこそ、ここまで自由に書けて
別世界の源氏を作り上げたんだろうなぁと
心底思いました。
因みに、最後は夕霧は大した子供ではなかったよなぁ・・・と思いながらいましたら
まさかの展開で(笑)
とても良いです。面白かった!
そうそう、この本を読んでいて思ったのが
アニメの源氏物語の情景を非常に良く思い出しました。
この本を読んでみて、源氏物語に興味を持った方は、アニメの源氏物語を見てみても良いのではないでしょうか
ちなみに、アニメは1987年度のアニメ、映画版です。
これは非常に優れたアニメで、未だDVD化されていないことが残念で仕方ありません。