Side One
最近ふと何年か前のフジロックに彼が出演した映像を観まして、トリオながら実にしっかりしたアンサンブル、かつアバンギャルドな演奏にいたく感激。早速近年の作品からトリオ作ら
しき本作を購入。
肝心のトリオは3曲程度でがっかりでしたが、面子があの超絶変態ベースのレス クレイプールとTOOLのドラムと言う布陣!(liveは無名の姉弟らしい)まぁエイドリアン色が濃いので他の打ち込みと大差はないんですが、とにかく内容は彼の才能を嫌と言う程分からせる物に仕上がっています。80'Sクリムゾン的耽美ボーカル曲から、コンビネーションディミニッシュと思しき複雑怪奇なインスト、決して心地良い部類の音楽とは言えませんが、その音楽的情報量は尋常ではありません。好き嫌いは別として、フリップは疎かザッパの上を行く天才と言っても差し支えない、いや実は彼ら自身がエイドリアンの恐るべき才能を肌で感じとっていたんじゃないかとさえ思います。万人向けではないがギタリストなら何かを得られる良作です。
ローン・ライノウ(紙)
その昔金がない学生時代、実はレンタルレコード(古ッ!)でジャケ借りして当りだった一枚。
動物園の中で本来いるべき場所を失ったサイ(rhinoceros)の気持ちを切々と歌い上げるアルバムタイトルの”ローンライノウ”。コンセプトは高村光太郎の有名な詩”ぼろぼろな駝鳥”に通ずる哀れな動物を愁う内容ですが、バックでSEチックに流れるブリュ-のサイの鳴き声を模したギターが圧巻。個人的には、この曲の後に続くノリのよさに溢れる8、9曲目も好きです。
キングクリムゾンの後期メンバーとして、ロバートフリップの影にかすんでしまう感も否めない彼ですが、ソロとしてのこのアルバムは、意欲に満ちたドライブ感ある曲を演奏しています。
彼を知らない人や、トーキングヘッズやクリムゾンを食わず嫌いの皆様にも自信を持ってお勧めできるアルバムです。とにかく、ギターがうねってますので、世の中にこんなギターサウンドがあることを知る上でも、聞きやすく親しみやすい隠れた名盤といえるかも!
ローン・ライノウ/僕はいつもギター少年
最初はKING crimsonの様な音楽を想像していたのですが
ひと通り聴いた時は、肩すかした感じでした。
しかし、聴く度にブリューならではのサウンドが有り。
基本的に聴きやすいメロディーの中に、ポップに歌い上げる。しかし、その中にザッパ、トーキングヘッズなどで培われた独特なサウンドも有りました。